ショパンコンクール その8 [音楽日記]
結果がついに出ました。ファイナリストは次の通りです。第3ステージの名簿に[Finalist]を加えてみました。
Mr Miroslav Kultyshev Russia Steinway [Finalist]
Mr Daniil Trifonov Russia Fazioli [Finalist]
Mr Jayson Gillham Australia Steinway
Ms Leonora Armellini Italy Kawai
Ms Fei- Fei Dong China Steinway
Ms Claire Huangci USA Yamaha
Mr Paweł Wakarecy Poland Steinway [Finalist]
Mr Evgeni Bozhanov Bulgaria Yamaha [Finalist]
Ms Wai-Ching Rachel Cheung China Steinway
Mr Yury Shadrin Russia Steinway
Ms Irene Veneziano Italy Fazioli
Mr Nikolay Khozyainov Russia Yamaha [Finalist]
Mr Mei-Ting Sun USA Yamaha
Ms Yulianna Avdeeva Russia Yamaha [Finalist]
Mr Marcin Koziak Poland Steinway
Mr Ingolf Wunder Austria Steinway [Finalist]
Mr Lukas Geniušas Russia/Lithuania Steiway [Finalist]
Mr François Dumont France Fazioli [Finalist]
Mr Andrew Tyson USA Steinway
Ms Hélene Tysman France Yamaha [Finalist]
国別に見ると
国名 ファイナルステージ人数 (第3ステージ人数)
ロシア 5 (6)
フランス 2 (2)
ポーランド 1 (2)
オーストリア 1 (1)
ブルガリア 1 (1)
アメリカ 0 (3)
中国 0 (2)
イタリア 0 (2)
オーストラリア 0 (1)
です。ロシアが半数を占めています。すごいことです。フランス勢も残りました。アメリカが全滅とは予想できませんでした。中国・イタリアも全滅です。
ピアノメーカーも見てみましょう。第3ステージと同じピアノを選ぶと仮定します。
メーカー ファイナルステージ台数 (第3ステージ台数、第2ステージ台数、第1ステージ台数)
Steinway 4 (10,23,53)
Yamaha 4 (6,7,11)
Fazioli 2 (3,4,4)
Kawai 0 (1,6,10)
ついにYAMAHAがSteinwayに並びました。Fazioliの第1ステージからの残留率は50%です。驚異的ですね。KAWAIはついに消えてしまいました。
このブログで応援してきたClaire Huangciさんは残念ながらファイナリストに選ばれませんでした。しかし、今後とも応援して行こうと思いますので、今後ともこのブログに登場するでしょう。
[関連情報]
[1] ショパンコンクール, 10/10/06
[2] ショパンコンクール その2, 10/10/10
[3] ショパンコンクール その3, 10/10/11
[4] ショパンコンクール その4, 10/10/12
[5] ショパンコンクール その5, 10/10/13
[6] ショパンコンクール その6, 10/10/15
[7] ショパンコンクール その7, 10/10/16
共通テーマ:音楽
早々と集計,ありがとうございます。
Fazioli,2人残りました。
できれば優勝して欲しいですが,
たぶん,優勝者は,ブルガリア人かオーストリア人でしょうね。
投票でも1位,2位ですし,この二人の時だけスタンディング・オベーションが起きたようですし……。
とはいえ,最終ステージで何が起きるか分からないのと,
審査するのは審査員なので,結果はまだ何とも言えないですけどね。
Claire Huangciさんは,残念でしたね。
私自身は聴く機会がなかったのですが,ここまで才能が拮抗すれば,
ほとんど好みの問題ですよね。
大好きなソナタの3番がたくさん聴けたのが,良かったです。
by fenn (2010-10-17 06:12)
夜中のうちに発表されてましたか!(朝起掛けにチェックしたところです。)
クレアはちょっと冒険しすぎたかな^^(ソナタ2曲を揃えたこと)
ボジャノフはちょっと突き抜けている感がありますが、ヴンダーは地元のかつての優勝者ハラシェビッチのお弟子さんですから、地元の応援も多いのでアンケートはバイアスが掛かっているかも、と思っていますが。クレアが残っていたらYAMAHAが過半数を制してしましたね。
by 江州石亭 (2010-10-17 07:50)
fennさん、コメントありがとうございます。
Fazioliはやはりこだわりの人が選んでいたということでしょうか。YAMAHAはピアニストへの支援が実ったのか。その他の人がSteinwayを選んでいたということでしょうか。
Claireさんは残念でしたが、今後とも応援していきます。
ソナタ3番、私も好きです。葬送行進曲も今回見直しました。
by yablinsky (2010-10-17 08:56)
江州石亭さん、コメントありがとうございます。クレアさんは第2ステージで奏法を変え、第3ステージで元に戻したのがどうだったのか気になります。個人的には第2ステージが好きなのですけど・・・
クレアさんが残っていたら石亭さんのYAMAHAが過半数という予想が当たっていたのですが、残念ですね。
by yablinsky (2010-10-17 09:00)
Webプレス社さん、tamanossimoさん、niceありがとうございます。
by yablinsky (2010-10-17 09:01)
ロシア勢、凄いですね。
それにしても女性が2人だけなのですね。
YAMAHAの人気が凄いのが嬉しいです。
by nyankome (2010-10-17 16:54)
nyankomeさん、コメントありがとうございます。ファイナリストとなると女性が少なくなるイメージは私の中にはあります。それでも他の世界と比べれば女性が活躍する世界ですね。Bozhanovさんが優勝とならば、YAMAHAが第1位を取ることになりますね。
by yablinsky (2010-10-17 18:24)
ヤブリンスキー様
ピアノメーカーと上のステージ進出者の関係はF1レースみたいですね。
日本人選手ゼロはMLBプレーオフも12年ぶりだとかって…Mリーグはどうでもいいのだけど(笑)。
ああ千葉ロッテのヘッダーが憎い、ですよ(笑)、これもヤブリンスキー様の所為ではないけど(笑)。
前回誤解を招く投稿をしたので、訂正。
「ロシアは以前芸術系採点競技の中ではSスイミングに力を入れていなかったのですが」
「『飛んだカップル』の作者である柳沢先生が新潮に連載中のエッセイ」と書くべきところでありました。失礼致しました。
ロック界の3大ギタリスト、などという呼称はもしや日本人(それも男性)だけがしているのでは…と柳沢先生の高額ギター収集癖を読むにつれ、思ったのですね。
by 若鷹タカ子 (2010-10-17 22:30)
おっと、中国がゼロですか…昨今の活躍を見る限りでは
中国もいまやピアノ大国となったなぁと思っていたのですが
うーむ、ゼロとはちょっと意外です。
by Caelum (2010-10-18 00:20)
若鷹タカ子さん、1つ前の記事に返事を書きました。なんだかSo-netのブログは調子が悪いのですよ。
by yablinsky (2010-10-18 00:39)
Caelumさん、コメントありがとうございます。中国では私が気に入っていたFei-Fei Dongさんはミスタッチが多いのだそうです。ピアノの先生が言ってました。私にはミスタッチはまったく分かりません。今回は東欧・ロシアのレベルがいつもより高かったという感じでしょうか。
by yablinsky (2010-10-18 00:41)
アヨアン・イゴカーさん、ミノ〜+さん、niceありがとうございます。
by yablinsky (2010-10-18 00:42)
お手数かけまして、sorry....ミスタッチ。。。。譜面正確さ重視?
by ワカタカタカコ (2010-10-18 18:36)
ポーランドは、さすがですね。
エントリーした演奏者は、そう多くなかったと思うんですが
最後に残しますね。
by matcha (2010-10-18 22:19)
ワカタカタカコさん、コメントありがとうございます。楽譜どおりの正確な演奏はコンクールの基本です。でもそれに関する批判も多いのは確かです。
by yablinsky (2010-10-18 22:41)
matchaさん、コメントありがとうございます。ポーランドは審査員が多いのでいつもいろいろ批判されてきました。忘れましたが、今回は確か半数以下にしたかもしれません。1人はいないと国民が納得しないかも・・・
by yablinsky (2010-10-18 22:43)
galapagosさん、niceありがとうございます。
by yablinsky (2010-10-18 22:44)
審査員情報で、国籍を確認するのを忘れていたんですが、それでも半数近くがポーランド人ですか…。
ロシア人がたくさん残ったのは、ある種、公平さを感じました。「ポーランド侵攻」の加害国と被害国ですから。
(それとも冷戦時代の左寄り思想の名残があるのでしょうか~)
実情は分かりませんが、少なくとも審査員、演奏者とも同じ音楽家。国家以上に音楽で繋がっているような気がします。政治的理念や愛国心が邪魔するような、そんな審査はもはや審査とはいえないですね。
バレンボイムのイスラエル・パレスチナのユース・オーケストラの練習風景で両者がいがみ合う光景をTVで見ましたが、最後はちゃんとアンサンブルできて…こういう場合は言葉より音楽がいいのでしょうね~。なかなか素敵なことだと思います。バレンボイムはいい音楽家だと思います。
良いにしろ悪いにしろ、日本人は簡単にレッテルを貼り過ぎるのと、そのレッテルが長引く傾向と、伝染する傾向があるように感じます。何かのレビューなど目立つものでしか知らないので、あくまで表層しか見えてませんけど。ただ評論家の受け売りのようなのはしたくないですね。
(バレンボイムとジャクリーヌの関係は良く知らないです)
yablinskyさん、とてもご謙虚ですばらしいです。立派な鑑賞者ですよ!自分の感じたことにもっともっと自信を持っていいと思います(^.^)/~~~
by クリボー (2010-10-19 05:12)
早くも昨日の演奏のVideo archiveがアップされ,
深夜で聴けなかったDaniil Trifonov 氏の演奏を聴いていますが,
いいですねぇ。
Fazioliを選んだ中では一番弾きこなせていると勝手に思っていましたが,
実に美しい音です。
この音を聴けただけでも,今年のショパンコンクール良かったです。
まだ終わっていませんが。
今回,Fazioliの調律を担当した方は,越智晃さんという方で,
ファツィオリ(創業者)をして,「百万人に一人の逸材」と言わしめ,
Steinwayから引き抜かれた人だそうですね。
この話を聞いて,さらにFazioliが好きになりました。
by fenn (2010-10-19 20:14)
クリボーさん、コメントありがとうございます。審査員のページに行ってみたのですが、明示的には国籍は書いていませんでした。どこどこ生まれみたいなのはあるのですが、全員を読んでいくのは大変そうでやめました。
音楽の世界は結構政治に左右されない面もありますね。チャイコフスキーコンクールのピアノの第1回の優勝者はソ連の敵国アメリカのバン・クライバーンですからね。
バレンボイムについて情報ありがとうございます。私は演奏以外のことは知りませんでした。
by yablinsky (2010-10-19 21:50)
fennさん、コメントありがとうございます。ちょうど私もMiroslav Kultyshevさんの演奏を聴きながら、ブログを読んでいたところです。すばやいですね。うれしい限りです。
越智晃さんってそういう方ですか。興味深いことをいつも教えていただき感謝します。
by yablinsky (2010-10-19 21:54)
yutililさん、niceありがとうございます。
by yablinsky (2010-10-19 21:55)
optimistさん、niceありがとうございます。
by yablinsky (2010-10-19 23:58)