小犬?子犬?仔犬? [随想]

うちの子ども初号がショパンの「こいぬのワルツ」を習っていたので、私もDTMによる演奏を本ブログで発表したりしていました[1]。この曲
Chopin: VALSE Op.64 No.1
ですが、英語では一般的には
minute waltz
と呼ばれています。とても短いワルツと言う意味でしょうか。実際は2分弱の曲なので、1分間のワルツとまでは短くありません。日本語では「こいぬのワルツ」として有名ですが、その漢字はどう書くのでしょうか。ネット上で調べると次の3通りが混在しているようです。

A、小犬のワルツ
B、子犬のワルツ
C、仔犬のワルツ

3つもあるんだ。とりあえず、漢和辞典で意味を調べると

小:ちいさい。こまか。また、接頭語としてして、こ。お。長さ、面積、分量、価値などの大きくないこと。
子:こども。むすこまたはむすめ。子孫。動物の子
仔:子。動物の幼少なもの

ということです。意味を考えれば

A、子どもとは限らない小型犬のワルツ
B、C、子どもの犬のワルツ

となります。「仔」はあまり使われない漢字なのでAかBのどちらかがいいのでしょうか(皆さんからコメントをもらううちに「仔」もけっこう使われることが判明)。私のイメージでは子どもの犬がころころ走り回っているイメージです。よってBが私のイメージにぴったりですね。

では日本語の話なので、日本の楽譜を見てみます。全音のショパン、ワルツ集を持っているのでこれを見るとAですね。私には大人の小型犬が走っている感じはしないのですが、誰か偉い人がこのように翻訳したのですね。この楽譜によればジョルジュ・サンド(George Sand)[2]が飼っていた小犬が自分の尾を追ってぐるぐる回る癖があってそれをショパンに写してほしいと頼んだそうです。ということはジョルジュ・サンドの犬の当時の年齢が知りたいですが、これ以上の情報は得られませんでした。

結論も何もないのですが、Aが権威がありそうで、Bが私のイメージにぴったりというところでしょうか。A,B,Cどれがが正しいのでしょうかね。読者の皆さんはどちらを使っておられますか。

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その後、matchaさんからコメントをいただき、Valse du Petit Chienがフランス語の原題で
あることを教えていただきました。私はいろいろ勘違いもありましたが、英語でminite waltz
なので、小犬のワルツは日本語だけの題名のように思っていました。多分、ショパン自体
が名付けた訳ではないと思いますが、誰かが付けたフランス語原題の日本語訳が小犬の
ワルツということではないでしょうか。詳細はまだまだ不明です。

[関連情報]
[1] ショパン 小犬のワルツ, 10/01/01
[2] Wikipedia : ジョルジュサンド


2010-03-31 00:00  nice!(7)  コメント(11)  トラックバック(0) 
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nyankome

「子犬」と「仔犬」は恐らく同義でしょうね。
猫の場合「仔猫」と書く場合が多いのですが、「仔犬」とはあまり書きませんね。
遊びに夢中なのですから子どもの犬だと思うのですが、どうでしょう?
というわけで私もBに一票。
by nyankome (2010-03-31 00:51) 

yablinsky

nyankomeさん、コメントありがとうございます。確かに「仔猫」は使いますが、「仔犬」は使いませんね。いやー日本語は難しいです。やはり子どもの犬でないとくるくる回って遊ばない気がします。
by yablinsky (2010-03-31 00:57) 

Caelum

伝統的に?かわかりませんが、馬も牛も「仔」なんです。
ひょっとしたら、家畜として飼われている動物が「仔」で
愛玩動物は「子」なのかもしれませぬ…

というコトで、俺もBであります!
by Caelum (2010-03-31 02:28) 

yablinsky

Caelumさん、コメントありがとうございます。確かに。馬も牛も「仔」ですね。「仔」もけっこう使いますね。言われるまで気がつきませんでした。日本語、難しすぎです!
by yablinsky (2010-03-31 07:22) 

ながぐつ

こんにちは。
子犬のワルツにもいろいろ漢字があるのですね。普通にATOKのかな漢字変換で変換するとやはり子犬でした。小犬というのは敢えてそういうように偉い翻訳者がつけたのでしょうね。
by ながぐつ (2010-03-31 08:00) 

yablinsky

tamanossimoさん、niceありがとうございます。

by yablinsky (2010-03-31 08:04) 

yablinsky

ながぐつさん、コメントありがとうございます。私もこのブログでは「小犬」で通して来ました。誰が「小犬」としたのでしょうか。あえて不自然に「小犬」としたのはやはり理由があるのでしょうね。この記事を書く前にいろいろ調べたのですが、結局、わかりませんでした。
by yablinsky (2010-03-31 08:11) 

matcha

このワルツを作曲した時、ショパンはパリに居たんですか?
Valse du Petit Chienはフランス語ですよね。
直訳すると「小さい犬のワルツ」になるんで、
たぶん、子供の犬という意識無く、単に「小さい犬だな」と思ったんじゃないでしょうか?
ということで「A..小犬」に一票。仔犬も子犬も・・小犬ですから。
by matcha (2010-03-31 14:18) 

yablinsky

matchaさん、これで正解でしょうね。私は小犬のワルツというのは日本の題名と思っていました。フランス語の題名でもあったのですね。ショパンはパリで作曲したのは確かですが、ショパンがフランス語の題名を付けたとは思えません。誰か後の人が名前をつけたのでしょうね。そして日本人がそれを訳したということでしょうか。気がつきませんでした。そしてありがとうございました。
by yablinsky (2010-03-31 19:09) 

yablinsky

タケルさん、optimistさん、niceありがとうございます。
by yablinsky (2010-04-01 07:38) 

yablinsky

江州石亭さん、niceありがとうございます。
by yablinsky (2010-04-03 12:15) 

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