ブルグミュラ- : 25の練習曲 [CD・DVD]
先日はブルグミュラ-について私見を述べてみました[1]。本日はブルグミュラ-のCDも持っておりますので、その紹介です。
ブルグミュラ-:25の練習曲/バッハ:ピアノ小品集
Christoph Eschenbach, piano
UCCG-3052
CDは[2]参照
今回聞き直してみて、ブルグミュラ-の曲は音量を下げて環境音楽としてもすばらしいことがわかりました。もちろん、音量を上げて鑑賞にも耐えられる曲です。これが子ども練習曲であることを考えれば、すばらしい作品だと思います。どれもいい曲なので、すべて紹介したのですが、本日はいくつか選んで見ました。ネット上の音源としては前にも紹介したラインムジーク[3]にはmidiファイルとして25の練習曲がすべてそろっております。ただ、midiなので通常のパソコン音源ではいい音は出ないかもしれません。電子ピアノで再生すると最高です。それぞれの曲への直リンクは禁止されておりますので、直リンクで紹介できません。すみません。[2]ではこのCD自体の視聴ができます。ご参考までに。
1,すなおな心
とても美しい曲です。比較的簡単に演奏できる曲であるということを聞いていますが、子どもの限られた手の大きさとテクニックでここまで美しい曲を作るとは、ブルグミュラーさんの情熱に感心します。1つの特殊な才能なのかもしれません。
2,アラベスク[4]
音が交錯していないのでアラベスクって題名はちょっと変です。中盤で左手の音が下がったり、上がったりしますが、ここの当たりが当初はアラベスクだったんでしょうか。もしかしたら子どもが演奏できないことがわかり、変えたのかもしれないと勝手に推測します。この曲は多くの子どもを虜にします。うちの子どももなんだか取り付かれたように弾きます。子どもにしか分からない何かがあるのでしょうが、偶然でしょうか。それともブルグミュラーさんは子どもが好きになるように作ったのでしょうか。
3,牧歌[5]
これもやさしいのに美しい曲です。これも人気曲と聞いています。うちの子ども初号もお気に入りで3拍子を勉強するために自分で選曲しました。
12,さようなら[6]
このCDでも大変はやく演奏されています。速く演奏するように指示されていますが、私のDTMのようにゆっくり弾いても味わい深い曲です。最初は「あうふたくと」(あえてひらがな)で始まり、こころ細い片手の演奏から劇的な和音です。そして、3連符の始まりです。うちの子ども初号はピアノ教室を変わる前、大手音楽教室ではペッツォールトのメヌエット(BWVAnh.114)でしたから、この高速3連符はかなりのショックでした。強弱の付け方、テンポ変化も初めて習いました。たぶん一生忘れられない曲となったでしょう。
15、バラード
不安を感じるような始まりから美しいメロディに変化し、しかし不安は消えません。そしてはじめの主題に戻ります。
16,あまい嘆き
私にはショパンのように聞こえます。演奏する上では自分で感動的になるように工夫ができる曲だとDTMしかやらない人間ですが理解しています。
25,貴婦人の令嬢の乗馬
この曲は25の練習曲では最難易度の曲だそうです。そういう意味では攻略感があり、弾き手には人気の曲だと思います。聞き手である私にはもう1つ名曲には感じられません。Ceciliaさんのブログで、この曲の日本名が話題になっていましたが、このCDの題名はなかなか内容を反映しているように思います。やはり「貴婦人の乗馬」ではかなり年配の印象があります。
もし、機会がありましたら、他の曲も紹介したいと思います。
[関連情報]
[1] ブルグミュラーに学ぶ, 10/03/24
[2] http://www.hmv.co.jp/product/detail/868717
[3] ラインムジーク, 10/01/03
[4] ブルグミュラ 25の練習曲 No.2 「アラベスク」, 09/12/19
[5] ブルグミュラ 25の練習曲 No.3 「牧歌」, 09/12/16
[6] ブルグミュラ 25の練習曲 No.12 「さようなら」, 09/12/13
共通テーマ:音楽
全音版では、タイトルが一新されて「貴婦人の乗馬」は
ただの「乗馬」になってしまっております('`)
アラベスク、俺も好きですよ!
練習の際には必ず弾きますね、左手の指がよく動く曲なので
指慣らしに使っています。
曲調が「いかにも!」って感じでわかりやすいですから
子供や、大人の学習者に人気なんだろうなと思います。
by Caelum (2010-03-27 03:36)
ブルグミュラーって全曲可愛いです~♪
by tamanossimo (2010-03-27 05:48)
Caelumさん、コメントありがとうございます。うちの子どもの小学校でも、鑑賞で「貴婦人の乗馬」は習うのですが、その題名は「馬に乗って」だそうです。
うちの子ども初号の演奏を見ているとアラベスクの右手は簡単そうですが、左手はけっこう難しそうです。
名曲とは思わないのですが、なぜか心に残る曲、忘れられない曲ですね。
by yablinsky (2010-03-27 08:15)
tamanossimoさん、コメントありがとうございます。ブルグミュラ-は本当に可愛いですよね。子ども用の曲なのに完成度が高いので今でも使われているのでしょうね。コメントは書き込んでいませんが、tamanossimoさんのブログとても楽しく思っています。
by yablinsky (2010-03-27 08:18)
ドイツ語題を見る限り「貴婦人の乗馬」ですけれどね^^
それにしてもエッシャンバッハのこのレッスン生への贈り物はレコードの時代からありましたね。
CD版としても出ていたとは!
ツェルニーのシリーズも確かあったと思いますが・・・
by 江州石亭 (2010-03-27 09:30)
江州石亭さん、コメントありがとうございます。レコード盤をCD化したものと思われます。CDは2001年ですが、録音は1979年になっております。このCDはpiano lesson seriesの2ですから、他にもありそうです。しかし、子どもの演奏の参考には演奏が速いですね。
by yablinsky (2010-03-27 09:56)
エッシェンバッハのこのシリーズは、バイエルのLPを持っています。
初心者には、もちろんエッシェンバッハのような演奏はできませんでしたが、参考にはなりました。
by nyankome (2010-03-27 10:24)
nyankomeさん、コメントありがとうございます。バイエルのLPをお持ちでしたか。他の有名ピアニストの皆さんにもこのような教育的CDまたはDVDも出してほしいところです。このようなCDは一気には売れなくても、じわじわ売れ続けるのでしょうね。
by yablinsky (2010-03-27 11:37)
optimistさん、niceありがとうございます。
by yablinsky (2010-03-27 11:45)
子供の頃、小林仁さんのピアノのレコードを親に買ってもらい、聴いていました。
まだエッシェンバッハ盤が出てない頃ですね・・・(^ ^;)
私もやはり、「アラベスク」「バラード」「あまい嘆き」はとても好きでした。
ここにあがってない曲では、「タランテラ」も良く弾いていましたね。
指定通りのテンポで弾けるようになったのは、高校生過ぎてからだと思います。
by REIKO (2010-03-27 13:06)
REIKOさん、コメントありがとうございます。今回は私が好きな曲を選んだのですが、REIKOさんと一致していますね。一般に人気がある曲かもしれませんが・・・タランテラ、私も好きです。今回、本文が長くなったので書きませんでした。しかしエッシェンバッハの演奏は速いです。今後ともよろしく。
by yablinsky (2010-03-27 17:05)
matchaさん、ちょうど300nice目、ありがとうございます。
by yablinsky (2010-03-27 17:06)
★まっと★さん、niceありがとうございます。プロの方に読んでいただけて、そして私の演奏まで聴いていただけて光栄です。
by yablinsky (2010-03-28 15:14)
貴婦人。。。ステキな題
by ワカタカタカコ (2010-03-28 19:20)
ワカタカタカコさん、コメントありがとうございます。家人の友人で貴婦人にふさわしい方に会うことがあります。もちろん服装は貴婦人ではありませんが・・・
by yablinsky (2010-03-28 19:45)
「あまい嘆き」・・・私が持っているのは「小さな嘆き」ですね。
嘆きというと深い悲しみのようなイメージがあるのですが、どうして小さいのか不思議でした。
”甘い”がより原語の題に近いのでしょうね。
by Cecilia (2010-03-29 08:42)
Ceciliaさん、コメントありがとうございます。CDは「あまい」でしたが、私の持ってる楽譜は「小さな」です。確か、学研なのでCeciliaさんと同じかも・・・辞書で調べると原語のdouceは甘いが最初の胃にですが、どちらともとれそうな気がします。
by yablinsky (2010-03-29 19:56)