ユリアンナ・アヴデーエワ、世界デビュー [リサイタル・コンサート]
長女、次女そして家内とNHK交響楽団の定期演奏会(2010年12月4日、NHKホール)に行ってきました。今回の定期演奏会は通常の定期演奏会ではありません。演目は
1) ショパン / ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調 作品11
2) ストラヴィンスキー / 交響詩「うぐいすの歌」
3) ドビュッシー / 交響詩「海」
です。指揮はいつものシャルル・デュトワです。何が特別かといえば、ショパンのピアノ協奏曲のピアニストはショパンコンクールで優勝の
ユリアンナ・アヴデーエワ(Yulianna Avdeeva)
でした。今回がショパンコンクール後、初の演奏会だそうで、世界デビューが日本だそうです。満席の会場にアヴデーエワさんが現れました。やはり、服装が気になるところですが、ショパンコンクールと同じでドレスでなく黒のスーツです。かっこいいです。ショパンコンクールでは私が好きな演奏スタイルの人は決勝に残れなかったのですが、ファイナリストの中ではアヴデーエワさんは好きな演奏です。コンクールの演奏と比べると魂の演奏とまでは行きませんが、すばらしい演奏でした。ショパンコンクールのときも何度も照明が落ちるというアクシデントの中の優勝でしたが、今回の演奏会でも誰かが着メロを流すというハプニングがありましたが、無事に乗り切っていました。妙にホルンの音が大きかったのが気になりました。座った席の問題でしょうか。ホルンだけ響いてきました。席は家族で行ったので最も安いE席(1500円)でしたので文句言えません。演奏が終わると客席だけでなくオーケストラにも頭を下げていました。日本だからなのでしょうか?アンコールは
ショパン マズルカ op.67-4 a-moll
でした。今もこの曲を聴きながら記事を書いています。うぐいすや海をやっているうちに帰られたようでサイン会がなかったのが残念でした。ガラコンサートも予定されていますが、こちらには行かない予定です。
今後の活躍を期待します。アルゲリッチのようになってください。日本人にはなかなか名前を覚えてもらうのが難しそうです。うちの子供たちにも何度も教えているのですが、未だに覚えられないようです。
ショパンコンクールのときの演奏はこちらでどうぞ。
http://konkurs.chopin.pl/en/edition/xvi/video/3_Yulianna_Avdeeva
ある入賞者演奏会 [リサイタル・コンサート]
あるコンクールの入賞者演奏会に行ってきました。どうして「ある」かといえば個人名が特定できないようにするためです。ご容赦ください。長女、次女のピアノの先生は前は国際・国内コンクールに出場していた方なのですが、ここ数年は年齢制限などもあり、出ていませんでしたが、久しぶりにコンクールを受けられたのでした。
通常のピアノの先生なら、お弟子さん達にチケットを配り、知人・親戚に販売することを依頼するところでしょうが、なんと先生からただでチケットいただいたのです。お金を払うと申し上げたのですが、受け取ってもらえませんでした。本当にピアノの先生としては稀有な方です。
会場は都内のあるホール。ピアノがひどいのか、ホールがひどいのか、なかなかすごい音が出てました。ひどいピアノ、音響の中、演奏がこけてしまう方もいらっしゃいました。本当にかわいそうです。先生は最後から2番目で、ショパンの曲(すみません。具体的に書きません)です。ピアノやホールの具合をみてか、かなり抑え気味で弾かれていたように感じました。あのピアノとホールでこの演奏とは、すばらしい演奏です。たぶん一番悪環境に適応されていたのではないでしょうか。環境がもう少し良いところならととても残念に思いました。
長女と次女は最前列に座り、妙なプレッシャーを先生に与えています。私は隅に隠れてました。先生、子供たちが変なところに座ってご迷惑をおかけしました。
クシシュトフ・ヤブウォンスキ ピアノリサイタル [リサイタル・コンサート]
クシシュトフ・ヤブウォンスキ ピアノリサイタル
ショパン グレイテスト ヒッツ アンコール
東京芸術劇場 大ホール
2010年5月29日
家族5人と長女の友達とピアノの先生とヤブウォンスキ先生のリサイタルへ行ってきました。うちでは「ヤブウォンスキ先生」という呼び方です。昨年もヤブウォンスキ先生のリサイタルは行きましたので一年ぶりです。なんといっても長女がファンで、ぜひ行きたいと言い始めたのは長女です。私もかなりのファンで、前にも記事[1]にしましたので覚えておられる方もいらっしゃるでしょうが、私のハンドルネームの由来のピアニストです。
Jablonski
↓
yablinsky
つづりでは3箇所変えています。そして発音は
ヤブウォンスキ
↓
ヤブリンスキ
1箇所変えています。プログラムは以下のとおりです。記憶にない曲も・・・しまった一部落ちていました!
ヤブウォンスキ先生ごめんなさい!
作曲者はショパンのみです。
[1] ノクターン第1番 変ロ短調 Op.9-1
[2] ワルツ 第2番 変イ長調 Op.34-1
[3] スケルツォ第3番 嬰ハ短調 Op.39
[4] プレリュード第13番 嬰ヘ長調 Op.28-13
[5] マズルカ第13番 イ短調 Op.17-4
[6] 舟歌 嬰ヘ長調 Op.60
[7] ワルツ第9番 変イ長調 Op.69-1「別れ」
[8] エチュード ホ短調 Op.25-5
[9] プレリュード第24番 ニ短調 Op.28-24
休憩
[10] プレリュード第17番 変イ長調 Op.28-17
[11] バラード第1番 ト短調 Op.23
今回のリサイタルで一番気に入りました。
[12] 幻想即興曲 嬰ハ短調 Op.66
[13] エチュード ヘ長調 Op.25-3
[14] ノクターン第5番 嬰ヘ長調 Op.15-2
[15] ワルツ第6番 変ニ長調 Op.64-1「小犬のワルツ」
長女が習っている曲。うちの家族にはとてもうれしい一曲。
[16] エチュード 変ト長調 Op.10-5 「黒鍵」
[17] ワルツ第10番 ロ短調 Op.69-2
[18] ポロネーズ第5番 嬰へ短調 Op.44
アンコール
[19] エチュード 第12番 ハ短調 Op.10-12「革命」
ピアノを指差し、これを引いて欲しいのですか?とジェスチャ。
昨年のリサイタルと同じです。
[20] ノクターン 第20番 嬰ハ短調 遺作
アンコール1曲終わると帰る人も・・・でももう1曲やってくれました。
[21] プレリュード 第15番 変ニ長調 Op.28-15 「雨だれ」
さらに拍手に答えてちょっとだけよと、一部演奏。本当におまけ。
ショパンの伝統を継ぐポーランド人らしい伝統的演奏です。まさに正統派です。「間」「ため」が大きく入る日本人的演奏とは一線を隔していると思います。個人的には演歌の国に生まれ育ったせいか「間」「ため」はすきなのですが・・・
東京芸術劇場大ホールは満席。すごいです。ヤブウォンスキ先生。
有名な曲の後はヤブウォンスキ先生がまだ座っていても容赦なく拍手。ヤブウォンスキ先生も答える。そうするとまだ拍手していなかった人も拍手となってました。
今日はCDを買って、CDにサインをいただきました。とてもにこにこされてましたね。またリサイタルに行きたくなります。
[関連情報]
[1] ピアノ購入計画, 10/01/23
小林愛美 14歳のショパン・リサイタル [リサイタル・コンサート]
小林愛美 14歳のショパン・リサイタル
サントリーホール 大ホール
2010年5月15日
昨年の12月14日[1]から5ヶ月ぶりに小林愛美さんのリサイタルへ長女と再び行ってきました。うちは田舎なのでサントリーホールははるかかなた。16時に家を出ました。それでも時間がぎりぎりになりそうなので、簡単に夕食を食べるためにサンドイッチ屋に入りました。そこで長女はケーキセットを頼んだのです。おーい、夕食だぞ!デートみたいなものだから今日はいいことにしますか。
小林愛美さんに関しては[2]でもCDを紹介しました。また、最近、Ceciliaさんも記事[3]にしていたのが記憶に新しいところです。
席は前から2列目です。ちょっと前のおじさんの頭が邪魔ですが、よく見えます。観客はやたらと若い。十代の女の子がたくさんです。クラシックのコンサートではご年配の人が多いのと比べると別世界です。
(1) ショパン スケルツォ 第1番 op.20
このSteiway & Sonsやたらと音がいい。ホールの音響も最高。しかし、最高のピアノと最高のホールは彼女の演奏を隠してしまいそう。優れた演奏はいいピアノ、いいホールでないほうがよくわかるのではないでしょうか。ホールとピアノにだまされないように集中しよう。
そう、もう一度、生でこれを聞きたかったのです。さすがにすごい。前にも同じ感想を持ったのですが、主観ですが、彼女以上のスケルツォを聴いたことがありません。納得です。彼女のえんそうはこのような激しい曲には迫力があります。水をかくような右手の動き好きだったのですが、変えたのですね。desktop piano初の動画埋め込みでリサイタルの雰囲気をお伝えします。
(2)ショパン エチュード op.10-3 「別れの曲」
小林愛美さんの別れの曲は初めて聴きました。ためをたくさん入れる日本人の演奏に慣れた私の耳には新鮮でした。ヨーロッパ的な別れの曲というのでしょうか。動画はないようです。
(3)ショパン エチュード op.10-4
小林愛美さんといえば、この曲の印象が強い人が多いかもしれませんね。Ceciliaさんの記事[3]もこの曲でした。とにかくまず技術がすごい。そして迫力がある。生き生きしている。そして見せる。最高です。
(4)ショパン エチュード op.10-5「黒鍵」
彼女の黒鍵も始めて聞きました。できればもっと暴れてほしいところです。
(5)ショパン ワルツ 第14番 ホ短調 遺作
以下の動画は埋め込み禁止です。この曲はこの動画の本当に後ろのほうにあります。マズルカ41番の後です。
http://www.youtube.com/watch?v=RwlICdrlWiw
(6)ショパン マズルカ 第41番 嬰ハ短調 op.63-3
マズルカが苦手だった私も耳を鍛えてきましたよ。やっと彼女のマズルカのよさがわかりました。
ショパン バラード 第1番 op.23
これははじめから期待していました。彼女にあってそうな曲です。案の定、すばらしい!ブラボー!
ショパン ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 op.11
Michal Dworzynski指揮(若手指揮者)
ショパン祝祭オーケストラ in Tokyo
彼女が得意なのはピアノ協奏曲第2番です。1番できますか。のだめブームもあり1番のほうがよいという営業側の判断もあったかもしれませんね。小林愛美さんはこれまでもコンチェルトをたくさんこなしているだけあって
オケとの演奏も完璧です。第1番もすごいですよ。子供が多かったせいか第1楽章の後で拍手になりました。
しかし、日本のオケのレベル高いですね。名のないオケなのですが、満足できました。70年代の日本の有名オケのレベルにあるかも。第1バイオリンの近くの席だったのですが、一人ひとりの演奏の違いも聞き取れました。これは初体験です。CDで聞くとみな同じ演奏しているように聞こえますからね。
アンコール
ショパン ノクターン No.20 遺作 嬰ハ短調
前回と同じアンコール曲でした。最後に彼女の感動したような顔が印象的でした。
CDを買った人にはサイン会があります。うちはCD持ってるし、遠いので帰ります。CDは持ってないけど聞いてみてCD買おうと思った人が一番お得です。マジなファンなら2枚目を買うのでしょうね。遠いので帰るのは大変です。電車を乗りつぎ、終点に着くとバスはなし。タクシーに乗って帰宅。もうすぐ日付も変わりそう。
長女よ。今日はお休み。眠いね。
私の鑑賞力もまだまだですが、リサイタル報告でした。
[関連情報]
[1] 小林愛実プレミア・コンサート, 10/12/14
[2] 小林愛実デビュー!,10/02/13
[3] Ceciliaの部屋:ショパンのエチュードOp.10-4(小林愛実),10/05/08
小林愛実プレミア・コンサート [リサイタル・コンサート]
今日(2009年12月14日)は小林愛実プレミア・コンサート&プレス発表会を見に、サントリー
ホール小ホールへ行った。3才のころから天才ピアノ少女の名をほしいままにしてきた
小林愛実さんも14才、そしてCDデビューです。自由席でしたが、しっかり1列目に座れた。
早めについた訳ではないが娘と一緒だと1列目になぜか座れるのが不思議・・・
曲目はつぎの通りです。
1、ベートーベン ピアノ・ソナタ第21番 ワルトシュタイン
ベートーベンのピアノソナタの「悲愴」「月光」「テンペスト」「熱情」でなく、ワルトシュタインと
来ましたか。一般大衆うけを狙っていないのか。なんとも渋い。大衆にはこびないつもりでしょ
うか。それだけの実力の本格派ピアニストであることは確かです。演奏はとてもわくわくする
演奏で、なんだか冒険や旅行に行きたくなりました。とても楽しめた。
2、ショパン エチュード作品10-4
この演目はピアノを習っている人なら知ってる曲だが、エチュードの中でも一般大衆が好きな
「別れの曲」のようなものは選ばないところが、渋い!これは渋さを狙ったというより単に練習
の成果発表なのだろう。実に生き生きとしていてうまいです。
3,ショパン マズルカ作品63-3
マズルカ自体一般人はあまり聞かないと思う。やはり本格派に育てるプログラムということでし
ょうか。ヒデキヨさんの評価が高い。
4、ショパン スケルツォ 第1番
スケルツォも一般人は聞かない。聞くとしても2番だろう。そこを1番とはこれまた渋い。
私の知る限り彼女の演奏より優れた1番の演奏を聴いたことがない。もちろん主観だがそう
思わせてくれる演奏でした。とにかくすばらしいの一言。あの水をかくような右手の動きに
魅せられます。
5、アンコールとして ショパン ノクターン20番
情感あふれる演奏でした。しかし大衆うけを狙うならノクターンなら2番でしょう。しかし、
今日の曲目中では一般の人が好きな曲では。選曲についていろいろ書いてきたが、
本人というより、指導者の選曲が本格派を目指している選曲ということなのだろう。
6, インタビュー
小林愛実さんのひととなりがわかって良いインタビューでした。練習嫌いを強調していましたが、
練習好きのピアノマシーンだったら、はたちになったらただの人になるので、練習嫌いの方が
あとあと大きく成長しそうで楽しみです。
全体的に、運動量の多いダイナミックな演奏でした。聞かせるのみでなく、見せる演奏であると
ころが将来性をも感じさせます。女子中学生と思えない力強い演奏に、柔らかな演奏もまた
冴え渡っていました。やはり天才でした。来年もリサイタルが何度か予定されていますが、
大いにおすすめです。私ももう一度リサイタルに行きたくなりました。
小林愛実さんのURLは
http://www.emimusic.jp/classic/aimi/
です。ここでは彼女の演奏が聴けます(2009現在)。それより、You Tubeで"aimi kobayashi"と
検索された方が良いかも・・・